- 金魚の体が充血している
- 発赤が数か所にできている
昨日までは何ともなかったのに、急に体の一部が赤くなっていると心配になりますよね・・・
見たことない異常があると何が起きているのだろう!?と焦ったのではないでしょうか?
金魚の体に部分的(鱗)に赤くなってる部分があったり充血しているのは、穴あき病という病気のサインです。
※似ている病気に「赤斑病」という病気がありますが、後日症状などをまとめますね!
というわけで今回は金魚の体が赤くなる、穴あき病の原因、対処法・予防策をご紹介します。
金魚の体が部分的に赤くなる病気『穴あき病』の原因
金魚が傷口などからエロモナスサルモ二シダ菌に感染することによりなる病気です。
エロモナス・サルモニシダ菌とは
画像引用:キョーリン山﨑研究所『バイオジェニックスによる鯉の免疫賦活効果』
エロモナス菌は、淡水中であれば、世界中どこにでも普通に存在している細菌で、代表的なものとして、鞭毛を持ち運動するエロモナス・ハイドロフィラー(Aeromonas hydrophila)と、鞭毛が無く運動しない非定型エロモナス・サルモニシダ(A salmooicida)とが知られている。
エロモナス・サルモニシダは比較的低水温を好むが、エロモナス・ハイドロフィラーは25~30℃の高水温でよく繁殖する。
これらの細菌は通常は強い病原性を持たないが、感染を受ける魚体に外傷や体力の低下など、何らかの悪条件があると、感染し発病する。
非定型エロモナス・サルモニシダが原因の病気としては、錦鯉の穴あき病や、サケ科魚類のせっそう病がある。
一方、運動性のあるエロモナス・ハイドロフィラーによる病気として、錦鯉では、赤斑病と立鱗病とが知られていて、これらを運動性エロモナス症とも呼んでいる。
エロモナスサルモ二シダ菌は低水温を好むため春先や秋なども注意が必要です。
金魚の体力が低下しているときや、ストレスがかかっているときなどは特にかかりやすくなります。
金魚の『穴あき病』の特徴・症状
素早く治療を行えば助かる確率も高い病気です。
初期症状
金魚の体に鱗(うろこ)1枚分くらいの発赤がでてきます。
こちらからどんな症状か画像検索できます。
初期症状を見逃さないためにも日々の観察が重要ですね。
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症状が進むと
発赤が広がり、体中にできます。
画像引用:日本動物薬品株式会社
発赤が広がった後は、鱗が剥がれ落ちるので見た目がよくないです。
鱗が落ちた部分が腫れて赤くなります。
鱗が落ちた部分に穴が開いたようにも見えることから、穴あき病と呼ばれます。
金魚が『穴あき病』になってしまったらこう対処しよう
他の金魚から隔離した後、塩浴+薬浴が効果的です。
以下の様な順番で行います。
- 病気の金魚を隔離後に水槽を洗う
- 隔離した病気の金魚を塩浴+薬浴で治療する
1.病気の金魚を隔離後に水槽を洗う
病気の金魚を別の水槽に移すのはもちろんですが、水槽を徹底的に洗うことも重要です。
なぜなら穴あき病の金魚がいた水槽は、水が汚れエロモナスサルモ二シダ菌が大量に増えている可能性が高いからです。
そして水槽以外の設備も念入りに洗います。
ろ過装置も洗い、ろ過装置の中にあるろ材を新しいものにします。
水槽に敷く砂利も洗い菌を殺すために天日干ししましょう。
2.隔離した病気の金魚を塩浴+薬浴で治療する
隔離した金魚に薬浴と塩浴を両方行い治療するのがオススメです。
なぜかと言うと塩浴には金魚の体調を整える効果があるからです。
薬は穴あき病に効果のある観パラDかエルバージュエースを使います。
薬は使いすぎると金魚の体に毒なので必ず説明をよく読み用法・用量を守りましょう。
金魚が『穴あき病』にならないように予防するには?
穴あき病の原因であるエロモナスサルモ二シダ菌を感染させない・増やさないようにすることが重要です。
以下のようなことに注意しましょう。
- 水質の悪化に気を付ける
- 魚の追加など、外部からの持ち込みをする際はトリートメントを行う
- 魚の免疫力の低下を防ぐ
- 酸化した古いエサを与えない
- 金魚に傷をつけない
以上のことに注意すればほとんどの病気は予防できます。
順番に詳しく見ていきます。
水質の悪化に気を付ける
穴あき病の原因の菌は、水質の悪化により増殖します。
そのため掃除をこまめに行う事で穴あき病を予防します。
水換えを5日に1回3分の1ほど行い、お掃除専用の器具で砂利の中にたまったフンや食べかすを取り出してあげるといいです。
全ての水を一度に換えるのは、基本的には病気の金魚が出たときだけにしましょう。
なぜならすべての水を一度に換えると、環境が変わりすぎて金魚のストレスになるからです。
魚の追加など、外部からの持ち込みをする際はトリートメントを行う
外部から新しく来た魚が穴あき病にかかっていて、元からいた金魚が感染してしまうことがあります。
そのため外部から新しく魚を導入する場合は別の水槽にいれて、病気がないか確認する作業(トリートメント)を2週間~3週間行うとよいです。
魚の免疫力の低下を防ぐ
元気で免疫力が高い金魚なら病気にかかる可能性は低いです。
でも、免疫力が低下すると穴あき病など病気にかかるリスクは高くなります
以下の要因などでストレスを受けると免疫力は低下してしまいます。
- せまい水槽でたくさんの金魚を飼育(過密飼育)
- 水温や水質の急な変化
- 人の出入りが激しく子供が走り回るなどうるさい場所に水槽がある
以上のような要因がないか、見直してみましょう。
- せまい水槽でたくさんの金魚を飼育(過密飼育)→大きな水槽にかえる
- 水温の急な変化→温度調節器具で水温を一定に
- 人の出入りが激しく子供が走り回るなどうるさい場所→静かな場所に水槽を置きなおす
酸化した古いエサを与えない
酸化した古い餌は病原菌が繁殖していることも多くあり危険です。
賞味期限や保管方法をよく読み管理しましょう。
また冷凍の餌や生餌は、食べ残すとすぐに傷みやすいため注意します。
専用のお掃除用品で食べ残しの餌は回収しましょう!
金魚の体に傷をつけないようにする
水槽の中にアクセサリーやとがったものを置かないようにしましょう。
また素手で触ることなどでも傷が付いたりすることがあるのであまり触らないようにします。
まとめ
どうでしたか?
今回は金魚の体が赤くなる、穴あき病の原因、対処法・予防策をご紹介しました。
穴あき病の原因
水質が悪くなり、エロモナスサルモ二シダ菌に金魚が感染してしまうこと
- 病気の金魚を隔離後に水槽を洗う
- 隔離した病気の金魚を塩浴+薬浴で治療する
穴あき病の予防方法
- 水質の悪化を防ぐ
- 魚の追加など、外部からの持ち込みをする際はトリートメントを行う
- 魚の免疫力の低下
- 酸化した古いエサを与えない
- 金魚の体に傷をつけないようにする
どの病気にも大切なのは早期発見と早期治療です。
あなたの金魚をしっかりと見てあげることで、助けることができるかもしれません!
穴あき病に間違いない!と感じたら、塩浴や薬浴でしっかり治療してあげましょうね。
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